特に重要なもの(知っているか知らないかで快適な運用に雲泥の差が出るもの)を、ラリルレロの形でまとめてみた。ぜひ参考にされたい。
具体的には、これらの各々について必要かどうか考えてみてほしい。もちろん試してみてもいいだろう。人によって向き不向きは大きいが、それでも何もしないよりは学びがある。
ライン
1日に何度も通る場所を動線という。場所といっても物理的な場所にとどまらず、スマホのホーム画面やデスクトップのtask.txtなど何でも良い。このような場所を手に入れることができれば、「そこに置いておくだけで後で気づける」状態になる。これは非常に便利であり、いいかげんな運用でも忘迷怠を防ぎやすい。
同時に「動線を基点として行動し、こまめに戻ってくれるか」という生活の過ごし方も手に入る。デイリータスクリストはまさに好例であるが、これが手に入ると忘迷怠はかなり防げるようになる。ただし、向き不向きはある。このようなまめな過ごし方は、誰もができることではない。できない者は、おそらくタスク管理には向いていない。 →個人タスク管理に向いていない人
リマインド
リマインダーのこと。
特に数時間後の予定を忘れないために使う。
リマインダーを設定する一手間をかけられない者は、生涯忘れ続ける。目覚まし時計を使わずに予定通りに起きるようなものだ。そう、目覚まし時計もリマインダーの一種である。目覚まし時計を一般化した概念がリマインダーだ。うっとうしいかもしれないが、だからこそ思い出させてくれる――そんな存在に、頼らない手はあるまい。
ルーチン
私たちの行動の大半は繰り返し行っていることなので、ルーチンタスクとして扱うことができる。また、私たちは1日20~40ものタスクを消化しているといわれる。ルーチンタスクを制する者は人生を制すると言っても過言ではない。無論、「普段行っている」「多数の」行動を管理することは容易ではなく、ルーチンタスク管理はタスク管理において最も手強いジャンルの一つである。
振り返りのこと。
GTDをGTDたらしめるのはレビューである。人は顧みるからこそ気付くことができ、立ち止まることができ、軌道を修正することができる。有用なのは間違いない。しかし、面倒くさいことの筆頭でもあり、GTDの習得を阻む最大の壁でもある。リマインダー以上に腰の重たい存在と言えよう。
ちなみに参考にできる概念もGTDであり、大したテクニックは存在しない。記録を残すことと、定期的にサボらず行うことの二点だけだ。近道はない。この面倒くささとは真正面から向き合い、打ち勝ち続けなければならない。
タスクの記録を取ること。特にその記録そのもの。
ログを取ることで自分について定量的に、または客観的に知ることができる。人の記憶はあてにならない。ちゃんと知りたいのなら、記録を取るしかないのだ。
一方で、目的なく取り続けたところで宝ならぬデータの持ち腐れになる。「後で見るかもしれない」もおそらく訪れない。その割には手間がかかる(かかり続ける)ものだから、どの程度取るか(あるいはどの程度どのように読み取るかと言い換えても良い)は慎重に考えねばならない。
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