学生症候群(がくせいしょうこうぐん):情報システム用語事典 - ITmedia エンタープライズ
人間は、やるべき仕事に時間的な余裕を感じると、「後でやっても間に合う」と考えてしまい、すぐに着手しないことがよくある。TOCの提唱者であるエリヤフ・ゴールドラット(Dr. Eliyahu M. Goldratt)は著書『Critical Chain』の中で、これが余裕時間(セーフティ)があるにもかかわらずプロジェクトが遅れる要因の1つだと指摘した。学生症候群という名は、同書でこのような着手の先延ばし現象を「期間が足りないと主張して提出期限を延ばしてもらったのに、すぐには宿題を始めない学生」になぞらえて説明したことに由来する。
優秀な人ほど学生症候群に陥る
一見余裕が無さそうであっても、なまじ賢いと「後でやっても間に合う」が見えているため、これに陥る。名前からは怠惰な学生を連想するが、実態は優秀な人ほどこれに陥りやすい。いわゆる引っ張りだこになっている人物や、忙しいプロジェクトのマネージャー、あるいは大きな組織の上層部などは、工夫をしなければ十中八九これに陥ってしまう。
工夫としてよく知られているのがMeeting Driven Workstyleであろう。これは自分のスケジューラーを関係者に解放し、必要な会議を入れてくれ、俺はとにかくこのスケジュールに沿って動くからよ、というものだ。要するに自分でいつやるかを判断するのを諦めて、部下に任せる。間に秘書が入ることもあるが、本質は同じである。
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